NEWS & RELEASE|十方株式会社 Jippou Inc.
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営業マネジメントとは?成果を出す組織づくりの具体策を徹底解説
2026年6月20日
営業マネジャー向け|成果が出ない営業チームを変える「次世代マネジメント」の実践法
はじめに
「優秀な営業担当者だったのに、マネジャーになった途端に成果が出なくなった」
営業組織ではよく見られる現象です。
プレイヤーとして高い成果を出していた人ほど、自分の成功体験を基準にチームを管理してしまいがちです。しかし、営業マネジャーに求められる役割は、自分が売ることではありません。
チーム全体で成果を生み出し続ける仕組みを作ることです。
近年、多くの企業で営業活動の環境は大きく変化しています。
・顧客の情報収集力が向上した
・競合との差別化が難しくなった
・人材不足が深刻化している
・営業活動のデジタル化が進んでいる
・営業プロセスの分業化が一般化しているこうした環境下では、個人の営業力だけに依存する組織は成長が続きません。
必要なのは、誰が担当しても一定の成果を出せる営業体制です。
そのためには、営業マネジャー自身が従来の管理型マネジメントから脱却し、仕組みづくりと再現性向上を重視する考え方へ転換する必要があります。
本記事では、成果が出ない営業チームに共通する課題から、売れる組織へ変革するための具体的なマネジメント手法まで詳しく解説します。
第1章 営業チームが売れなくなる本当の原因とは
営業成績が伸び悩むと、多くの企業ではまず営業担当者個人に原因を求めます。
・能力が足りない
・経験が不足している
・やる気がない
・行動量が少ないもちろん個人の課題が存在する場合もあります。
しかし、営業組織を数多く見てきた経験から言えることは、売れない原因の多くは個人ではなく組織にあります。
まずは営業チームが成果を出せなくなる代表的な原因を確認していきましょう。
個人の能力頼みになっている
営業組織で最も多い問題のひとつが属人化です。
トップ営業が圧倒的な成果を出している一方で、他のメンバーは成果が伸びない。
このような状況は一見すると問題がないように見えます。
しかし実際には大きなリスクを抱えています。
例えば、
・トップ営業が退職する
・休職する
・異動するこうした事態が発生すると売上が一気に低下します。
なぜなら、その営業担当者の成功パターンが組織に蓄積されていないからです。
売れる営業組織は個人が強いのではなく、仕組みが強い組織です。
誰が担当しても一定の成果を出せる状態を目指す必要があります。
属人化が起こる典型例
・営業トークが共有されていない
・商談録画や録音が活用されていない
・成功事例の横展開がない
・案件管理が担当者任せ
・顧客情報が個人管理これらが当てはまる場合、組織としての成長は限定的になります。
マネジャーがプレイヤー業務に追われている
売上が苦しくなると、多くの営業マネジャーは自ら商談へ出始めます。
一時的には数字が改善するかもしれません。
しかし長期的には組織力を弱めます。
なぜなら、本来マネジャーが行うべき仕事に時間を使えなくなるからです。
営業マネジャーの本来の仕事は以下です。
・営業戦略立案
・KPI管理
・案件管理
・育成
・採用
・業務改善
・会議運営
・組織づくりところがプレイヤー業務に追われると、
「数字を作る人」
にはなれても、
「数字を作る組織を作る人」
にはなれません。
短期的な売上を追うあまり、長期的な組織成長を犠牲にしてしまうケースは非常に多いのです。
行動管理が曖昧になっている
売上だけを見ている営業組織は危険です。
なぜなら、結果は過去の行動の集積だからです。
例えば月末に売上未達が判明したとしても、その時点では手遅れの場合があります。
重要なのは結果ではなくプロセスです。
営業活動には必ず前工程があります。
例えば新規営業であれば、
・架電数
・接続数
・担当者接触数
・商談獲得数
・提案数
・受注数という流れになります。
受注が足りないのであれば、
どこで数字が落ちているのか。
そこを分析しなければ改善はできません。
優秀な営業マネジャーほど、売上ではなく行動指標を細かく見ています。
チーム内で成功パターンが共有されていない
成果が出ている営業担当者がいても、そのノウハウが共有されなければ組織成果にはつながりません。
例えば、
・なぜアポイントが取れるのか
・なぜ受注率が高いのか
・なぜ商談が前に進むのかこうした成功要因を言語化できている組織は意外と少ないものです。
営業は感覚的な仕事と思われがちですが、実際には多くの再現可能な要素があります。
例えば、
・質問の順番
・提案の流れ
・クロージングのタイミング
・ヒアリング項目
・断りへの対応などは標準化できます。
トップ営業の暗黙知を組織知へ変換することこそ、営業マネジャーの重要な仕事です。
目標と現場がつながっていない
営業会議で売上目標だけが共有されている組織も少なくありません。
しかし、現場の営業担当者にとって重要なのは、
「今日何をすれば目標達成に近づくのか」
です。
例えば、
売上目標3,000万円
だけを伝えられても、具体的な行動は見えてきません。
一方で、
・今月の商談目標40件
・今週の提案目標10件
・今日の架電目標80件まで分解されていれば行動につながります。
売れる営業組織は、経営目標と現場の行動目標が連動しています。
この設計ができていないと、営業担当者は何を優先すべきかわからなくなります。
売れない原因は個人ではなく組織にある
成果が出ない営業チームを見ると、多くの場合、
「もっと頑張れ」
という精神論が飛び交います。
しかし本当に必要なのは努力量を増やすことではありません。
・再現性のある仕組み
・適切なKPI設計
・育成体制
・案件管理
・情報共有こうした組織基盤を整えることです。
営業マネジャーの役割は、優秀な営業担当者を増やすことではなく、普通の営業担当者でも成果を出せる環境を作ることです。
次章では、これからの時代に求められる営業マネジャーの役割について詳しく解説します。
第2章 これからの営業マネジャーに求められる役割
営業組織を取り巻く環境は大きく変化しています。
かつては、
・行動量を増やす
・根性で訪問件数を増やす
・経験豊富な営業担当者に任せるといった方法でも成果を出せる時代がありました。
しかし現在は違います。
顧客は営業担当者と会う前にインターネットで情報収集を行い、比較検討を進めています。
また、人材不足によって営業担当者の採用や育成も難しくなっています。
こうした時代において営業マネジャーに求められる役割は、「営業担当者を管理する人」ではありません。
営業成果が継続的に生まれる仕組みを設計し、運用し、改善する人です。
ここでは、現代の営業マネジャーに求められる5つの重要な役割について解説します。
「管理者」から「成果創出責任者」へ
多くの営業マネジャーは、管理業務に多くの時間を費やしています。
・日報確認
・数字集計
・案件確認
・会議運営
・勤怠管理もちろんこれらも必要な業務です。
しかし、それだけでは組織の成果は向上しません。
重要なのは、
「どうすればチーム全体の成果を最大化できるか」
という視点です。
例えば、売上が未達だった場合も、
「なぜ未達なのか」
だけではなく、
「来月以降も同じ問題が起こらないためには何を変えるべきか」
まで考える必要があります。
営業マネジャーは単なる監督者ではありません。
組織成果の責任者なのです。
売上をつくる仕組みを設計する
優秀な営業担当者は個人で成果を出します。
優秀な営業マネジャーは組織で成果を出します。
この違いは非常に大きいものです。
例えば、
・誰でも使える営業トーク
・商談の進め方
・提案資料
・案件管理ルール
・成功事例共有これらが整備されていれば、新人でも成果を出しやすくなります。
逆に仕組みがなければ、成果は担当者の能力に依存します。
売上が安定している企業ほど、
「個人の頑張り」
ではなく、
「成果が出る仕組み」
を重視しています。
営業マネジャーは常に、
「この成果は再現できるか」
という視点で組織を見なければなりません。
営業担当者を育成する
営業マネジャーの重要な仕事のひとつが育成です。
しかし、多くの企業では育成が後回しになっています。
理由はシンプルです。
数字を作るほうが即効性があるからです。
しかし育成を放置すると、
・マネジャーがいないと売れない
・新人が育たない
・退職者が出るたびに売上が落ちるという状態になります。
育成とは単に知識を教えることではありません。
成果を出すための考え方や行動習慣を身につけさせることです。
例えば、
・商談前に何を準備するか
・顧客の課題をどう聞き出すか
・断られた時にどう考えるかこうした部分まで含めて支援する必要があります。
優秀な営業マネジャーほど、
「教える」
よりも
「気付かせる」
ことを重視しています。
数字を予測する
営業マネジャーは未来を予測する仕事でもあります。
売上結果が出てから対応するのでは遅すぎます。
例えば、
・商談数が不足している
・提案数が減少している
・案件停滞が増えているこうした兆候が見えた時点で手を打つ必要があります。
そのためには数字を分解して見ることが重要です。
売上だけを見るのではなく、
・商談化率
・提案率
・受注率
・案件数
・案件ステージなどを継続的に確認します。
優秀な営業マネジャーは、
「来月の結果」
ではなく、
「3か月後の結果」
まで予測しながら動いています。
組織全体を改善し続ける
営業組織に完成形はありません。
市場環境も競合状況も顧客ニーズも常に変化しています。
そのため営業マネジャーには継続的な改善活動が求められます。
例えば、
・商談プロセスの見直し
・営業資料の改善
・会議運営の効率化
・CRM活用の推進
・評価制度の見直しなどです。
改善を続ける組織は強くなります。
逆に、
「今までうまくいっていたから」
という理由で変化を止めた組織は衰退していきます。
営業マネジャーには現状維持ではなく進化を促す役割があります。
プレイヤー視点から組織視点へ
営業担当者は目の前の顧客を見る仕事です。
営業マネジャーは組織全体を見る仕事です。
ここを理解できるかどうかで成果は大きく変わります。
例えば、
営業担当者が考えるのは、
・どうやって受注するか
です。
一方で営業マネジャーが考えるべきことは、
・どうやって受注率を上げるか
・どうやって商談数を増やすか
・どうやって育成期間を短縮するか
・どうやって再現性を高めるかです。
視点の高さがまったく異なります。
営業マネジャーがプレイヤー思考から抜け出せない限り、組織の成長には限界があります。
売れる組織は優秀なマネジャーによって作られる
営業組織の成果は偶然生まれるものではありません。
優秀な営業マネジャーが、
・仕組みを作り
・数字を管理し
・人を育て
・改善を続けることで実現されます。
そして今後の営業組織では、個人の営業力以上にマネジメント力が重要になります。
営業マネジャーが変われば、チームは変わります。
チームが変われば、売上は大きく変わります。
次章では、成果を出し続ける営業組織が共通して実践しているマネジメントの考え方について詳しく解説します。
第3章 売れる営業組織が実践しているマネジメントの考え方
営業組織の成果には大きな差があります。
同じ業界、同じ商材、同じ価格帯であっても、毎年安定して成長する企業がある一方で、売上が伸び悩み続ける企業もあります。
その違いは何でしょうか。
もちろん商材力や市場環境も影響します。
しかし、それ以上に大きな差を生むのが営業マネジメントの考え方です。
成果を出し続ける営業組織には共通する思想があります。
逆に言えば、考え方を変えなければ、どれだけ会議を増やしても、どれだけ行動量を増やしても、本質的な改善にはつながりません。
ここでは売れる営業組織が実践しているマネジメントの考え方を解説します。
精神論ではなく再現性を重視する
営業の世界では昔から、
・気合が足りない
・行動量が足りない
・根性が足りないといった精神論が語られてきました。
もちろん営業活動には粘り強さも必要です。
しかし精神論だけで成果が出るのであれば、どの企業も苦労しません。
成果を出し続ける組織は、
「なぜ成果が出たのか」
を徹底的に分析します。
例えばトップ営業が高い受注率を出している場合、
・どんな質問をしているのか
・どんな順番で提案しているのか
・どのタイミングでクロージングしているのか
・どんな顧客を優先しているのかを細かく分解します。
そして再現できる部分を組織へ展開します。
重要なのは、
「すごい営業を作る」
ことではなく、
「普通の営業でも成果が出る仕組みを作る」
ことです。
営業マネジャーは常に再現性という視点を持つ必要があります。
感覚ではなくデータで判断する
売れない営業組織ほど感覚で議論します。
例えば、
「最近なんとなく商談が減っている気がする」
「今月は営業の動きが悪い気がする」
「この案件は受注できそうな気がする」
こうした会話は少なくありません。
しかし感覚は人によって異なります。
営業マネジメントに必要なのは客観的な事実です。
例えば、
・架電数
・接続率
・商談化率
・提案率
・受注率
・案件停滞日数などを確認すれば、問題がどこにあるのか明確になります。
仮に商談数が減っていたとしても、
・架電数が減っているのか
・接続率が落ちているのか
・アポイント率が下がっているのかによって打つべき施策は変わります。
感覚で改善策を考えるのではなく、数字から課題を特定する。
これが強い営業組織の基本姿勢です。
成果ではなく行動を改善する
営業マネジャーが陥りやすい失敗のひとつが、結果ばかりを追いかけることです。
例えば、
「今月あと500万円足りない」
「受注件数が足りない」
という状態になったとします。
しかし受注という結果はすでに過去の行動によって決まっています。
本当に見るべきなのは行動です。
例えば、
・商談件数は十分だったのか
・提案数は足りていたのか
・案件化率は適切だったのか
・フォロー回数は十分だったのかなどです。
結果を責めても改善は生まれません。
改善できるのは行動だけです。
優秀な営業マネジャーほど、
「なぜ受注できなかったのか」
よりも、
「受注に必要な行動は足りていたのか」
を確認しています。
個人最適ではなくチーム最適を考える
営業担当者は自分の数字を追います。
それ自体は悪いことではありません。
しかし営業マネジャーはチーム全体の成果を考えなければなりません。
例えばトップ営業が優秀であっても、
・ノウハウを共有しない
・案件を独占する
・後輩育成をしないのであれば組織全体の成長は止まります。
一方で、
・成功事例を共有する
・ロープレに協力する
・新人教育に参加する営業担当者が増えれば組織力は高まります。
営業マネジャーは個人の成果だけでなく、
「組織への貢献」
も評価する必要があります。
個人競争だけを煽る組織は短期的には成果が出ても、長期的には弱くなります。
短期成果と長期育成を両立する
営業マネジメントは常にジレンマとの戦いです。
今月の売上を追うのか。
将来の組織づくりを優先するのか。
多くのマネジャーは目先の数字に追われます。
しかし長期的に成長する組織は、この両方を同時に実現しています。
例えば、
・案件レビューをしながら育成する
・商談同行をしながら教育する
・会議をしながら成功事例を共有するなどです。
育成は売上を下げる活動ではありません。
将来の売上を作る活動です。
今日の数字だけを見る組織は伸びません。
半年後、一年後の成果まで見据えたマネジメントが必要です。
「管理」ではなく「支援」を意識する
営業マネジャーという言葉から、多くの人は管理をイメージします。
しかし実際には支援の要素が非常に重要です。
部下を管理しようとすると、
・指示が増える
・報告が増える
・監視が増えるという状態になります。
その結果、営業担当者は受け身になります。
一方で支援型マネジメントでは、
・何に困っているのか
・何が障害になっているのか
・どんな支援が必要なのかを考えます。
営業担当者が成果を出しやすい環境を整えることがマネジャーの役割です。
近年は特に「コーチ型マネジメント」が重視されています。
答えを与えるのではなく、考える力を引き出すマネジメントです。
これによって自走する営業組織が生まれます。
成功事例より失敗事例を分析する
営業会議では成功事例ばかり共有されることがあります。
もちろん成功事例も重要です。
しかし改善のヒントは失敗事例に隠れています。
例えば、
・なぜ失注したのか
・なぜ商談化しなかったのか
・なぜ競合に負けたのかを分析すると、多くの課題が見えてきます。
成功事例は再現できないことがあります。
しかし失敗要因は改善できます。
売れる組織ほど、
「失敗を責めない」
文化があります。
責めるのではなく学ぶ。
その積み重ねが営業力向上につながります。
強い営業組織は考え方から作られる
営業マネジメントの手法やツールは数多く存在します。
しかし根底にある考え方が間違っていれば成果は出ません。
売れる営業組織に共通しているのは、
・再現性を重視する
・データで判断する
・行動を改善する
・チーム最適を考える
・育成を継続する
・支援型マネジメントを行うという姿勢です。
営業マネジャーがこの考え方を身につければ、組織は確実に変わり始めます。
次章では、こうした考え方を実際の数字管理に落とし込むための「KPI設計」について詳しく解説します。
第4章 営業マネジャーが最初に整備すべきKPI設計
営業マネジメントにおいて最も重要な仕事のひとつがKPI設計です。
営業チームが思うように成果を出せない場合、その原因は営業担当者の能力不足ではなく、管理指標の設計ミスであることが少なくありません。
例えば、
・売上だけを見ている
・行動量だけを見ている
・担当者ごとに評価基準が違う
・何を改善すればよいかわからないこのような状態では、営業担当者もマネジャーも正しい判断ができません。
優秀な営業マネジャーは感覚で組織を動かしません。
数字によって現状を把握し、数字によって改善を進めます。
そのための土台となるのがKPIです。
本章では、営業組織の成果を最大化するためのKPI設計について詳しく解説します。
なぜ売上目標だけでは管理できないのか
営業会議で最もよく聞く言葉があります。
「今月の売上目標は○○万円です」
もちろん売上目標は重要です。
しかし売上は最終結果に過ぎません。
例えば、
・なぜ売上が未達なのか
・どこに問題があるのか
・何を改善すればよいのかは売上数字だけではわかりません。
スポーツに例えると分かりやすいでしょう。
試合結果だけを見ても、
・シュート数
・パス成功率
・ボール支配率が分からなければ改善できません。
営業も同じです。
売上という結果を生み出すプロセスを管理する必要があります。
つまり、
結果指標(KGI)
ではなく、
先行指標(KPI)
を管理することが重要なのです。
KPIとKGIの違いを理解する
営業組織ではまずKGIを決めます。
KGIとは最終目標です。
例えば、
・月間売上3,000万円
・年間売上3億円
・受注件数50件などです。
一方でKPIは途中経過を測る指標です。
例えば、
・商談数
・提案数
・架電数
・接続率
・受注率などになります。
優秀な営業マネジャーはKGIよりもKPIを重視します。
なぜなら改善できるのはプロセスだからです。
KPIツリーを構築する
成果を出している営業組織では、必ずKPIツリーが存在します。
例えば、
売上3,000万円
↓
受注30件
↓
提案60件
↓
商談120件
↓
アポイント180件
↓
接続900件
↓
架電9,000件
というように数字を分解します。
すると、
「今月あと何件商談が必要なのか」
「今日あと何件電話をかける必要があるのか」
が明確になります。
営業担当者は行動しやすくなり、マネジャーも管理しやすくなります。
目標は必ず行動レベルまで分解しましょう。
新規開拓営業で管理すべき主要KPI
新規営業では、以下の指標を管理することが一般的です。
架電数
営業活動の母数です。
母数が不足すれば成果は出ません。
ただし架電数だけを追うと質が下がるため注意が必要です。
接続数
電話が担当者につながった回数です。
架電数だけでは実態が見えません。
接続率を見ることでリスト品質や時間帯の問題も把握できます。
アポイント数
営業活動の入り口となる指標です。
アポ率の推移を見ることでトークやターゲット選定の課題が見えてきます。
商談実施数
獲得したアポイントが実際に商談化した件数です。
ここが低い場合はアポ品質に問題がある可能性があります。
提案件数
顧客課題を把握し、提案まで進んだ件数です。
商談から提案への移行率は重要な管理指標です。
受注件数
最終成果となる指標です。
ただし受注だけを見るのではなく、前工程とセットで確認する必要があります。
インサイドセールス組織で管理すべきKPI
近年は営業の分業化が進んでいます。
インサイドセールスでは以下の指標が重要になります。
リード数
獲得した見込み客数です。
マーケティング部門との連携指標にもなります。
接触率
実際に連絡が取れた割合です。
メールや電話の品質改善に役立ちます。
商談化率
接触した顧客のうち商談へ進んだ割合です。
インサイドセールスの最重要指標のひとつです。
案件化率
商談後に案件として進行した割合です。
単なるアポ獲得ではなく、質を測る指標になります。
KPIは多すぎても失敗する
営業マネジャーが陥りやすい失敗があります。
それは管理項目を増やしすぎることです。
例えば、
・架電数
・接続数
・担当者接触率
・受付突破率
・商談化率
・提案率
・案件化率
・失注率
・競合率
・再提案率などをすべて毎日管理すると、現場は疲弊します。
管理のための管理になってしまうのです。
重要なのは、
「成果に最も影響する指標」
に絞ることです。
一般的には3〜5個程度が適切とされています。
KPIは改善のために存在する
数字管理が苦手なマネジャーほど、
「報告のための数字」
になっています。
しかしKPIの目的は報告ではありません。
改善です。
例えば、
アポ率が低い
↓
トークを改善する
↓
アポ率が上がる
この流れがなければ意味がありません。
数字を見るだけでは成果は変わりません。
数字から行動改善につなげて初めて価値が生まれます。
KPIレビューの頻度を決める
数字管理で重要なのは頻度です。
一般的には以下がおすすめです。
毎日確認するもの
・架電数
・商談数
・アポイント数
・活動量
毎週確認するもの
・商談化率
・提案率
・受注率
毎月確認するもの
・売上
・案件化率
・顧客獲得単価
・営業生産性日次、週次、月次で見るべき数字を分けることで効率的なマネジメントが可能になります。
KPI管理の目的は部下を監視することではない
営業担当者がKPI管理を嫌う理由があります。
それは、
「監視されている」
と感じるからです。
しかし本来の目的は違います。
営業担当者が成果を出しやすくするためです。
数字によって課題を発見し、
数字によって改善を支援する。
これが本来のKPI管理です。
優秀な営業マネジャーほど、
数字で部下を追い込むのではなく、
数字で部下を支援しています。
強い営業組織は数字で動いている
営業組織の成長は偶然ではありません。
適切なKPI設計によって、
・課題を早期発見し
・改善策を実行し
・成果を再現する仕組みが作られています。
営業マネジャーは売上だけを見るのではなく、成果につながるプロセス全体を管理する必要があります。
そして、その土台となるのがKPI設計です。
次章では、営業組織の売上予測精度を高めるために欠かせない「パイプラインマネジメント」について詳しく解説します。
第5章 売上を安定化させるパイプラインマネジメント
営業マネジャーの悩みとして非常に多いのが、
「月末にならないと数字が見えない」
という問題です。
月初は順調に見えていたのに、月末になって大型案件が失注する。
受注予定だった案件が翌月へずれ込む。
商談は多いのに売上につながらない。
こうした状況が続くと、売上は安定しません。
営業組織が継続的に成長するためには、結果が出てから管理するのではなく、結果が出る前に管理する必要があります。
そこで重要になるのがパイプラインマネジメントです。
営業案件を可視化し、受注確度を把握し、将来の売上を予測することで、営業組織の安定性は大きく向上します。
本章では営業マネジャーが押さえておくべきパイプライン管理の基本と実践方法について解説します。
パイプライン管理とは何か
パイプラインとは、見込み客が受注に至るまでの営業プロセスを可視化したものです。
例えば、
・リード獲得
・初回接触
・商談化
・提案
・見積提出
・検討
・受注といった流れを段階ごとに管理します。
営業担当者ごとの案件を一覧化し、
・今どの段階なのか
・受注可能性はどの程度か
・いつ受注見込みなのかを把握できる状態を作ります。
売上は突然発生するものではありません。
営業プロセスの積み重ねによって生まれます。
だからこそ、その途中経過を管理することが重要なのです。
なぜ営業マネジャーにパイプライン管理が必要なのか
営業担当者は目の前の案件を見ています。
一方で営業マネジャーは組織全体を見なければなりません。
例えば、
A案件:500万円
B案件:300万円
C案件:200万円が存在したとしても、
・どれが今月受注予定なのか
・どれが来月以降なのか
・どれが危険案件なのかが分からなければ売上予測はできません。
多くの営業組織で起こる問題は、
「案件はある」
のに、
「受注できない」
状態です。
その原因の多くは案件管理不足です。
パイプライン管理によって営業活動を可視化することで、問題を早期に発見できるようになります。
案件ステージを統一する
パイプライン管理で最初に行うべきことはステージ設計です。
例えば、
ステージ1
見込み顧客
ステージ2
初回商談実施
ステージ3
課題ヒアリング完了
ステージ4
提案実施
ステージ5
見積提出
ステージ6
最終検討
ステージ7
受注
このように営業プロセスを定義します。
重要なのは全員が同じ基準を使うことです。
営業担当者によって、
「提案しただけで案件化」
「見積を出したら案件化」
など判断基準が異なると正しい管理ができません。
パイプラインの量を管理する
営業マネジャーは案件の質だけでなく量も見なければなりません。
例えば、
月間売上目標1,000万円
平均受注率20%
の場合、
理論上は5,000万円分程度の案件が必要です。
つまり目標売上の数倍の案件残高を維持しなければなりません。
売上未達になる組織の多くは案件数が不足しています。
月末になって慌てるのではなく、
「今の案件量で本当に目標達成できるのか」
を常に確認する必要があります。
パイプラインの質を管理する
案件数が多ければ安心というわけではありません。
重要なのは案件の質です。
例えば、
・決裁者と会えていない
・予算がない
・導入時期が未定
・競合比較中
・担当者の温度感が低いこうした案件は受注確度が低くなります。
一方で、
・決裁者と接触済み
・予算確保済み
・導入時期が明確
・課題が明確であれば受注可能性は高くなります。
案件の数だけではなく、案件の質も評価することが重要です。
売上予測精度を高める方法
営業マネジャーの重要な仕事のひとつが売上予測です。
経営陣からも、
「今月の着地はどうなるか」
を求められます。
しかし感覚だけで予測すると精度は上がりません。
そこで有効なのが受注確度管理です。
例えば、
・初回商談:10%
・提案済み:30%
・見積提出:50%
・最終調整:80%などの基準を設けます。
仮に、
見積提出案件が1,000万円分ある場合、
予測売上は500万円
となります。
こうした管理を継続することで予測精度が向上します。
停滞案件を放置しない
売上が伸びない組織には共通点があります。
停滞案件が大量に存在することです。
例えば、
・1か月動いていない
・顧客から返答がない
・次回予定が未設定こうした案件は受注可能性が低下しています。
しかし営業担当者は、
「まだ可能性がある」
と思い込みがちです。
営業マネジャーは定期的に停滞案件を洗い出し、
・追客する
・失注判断する
・優先順位を見直すなどの対応を行う必要があります。
案件の鮮度管理も重要なマネジメント業務です。
パイプラインレビューを習慣化する
成果を出している営業組織では、案件会議が定期的に行われています。
ただし単なる報告会ではありません。
重要なのは、
「受注するために何が必要か」
を議論することです。
例えば、
・決裁者面談が必要
・追加提案が必要
・競合対策が必要
・導入スケジュール整理が必要など具体的なアクションを決めます。
案件レビューは過去を振り返る場ではなく、未来を変える場であるべきです。
失注分析が営業力を高める
営業組織では受注分析ばかり行われがちです。
しかし実際には失注分析のほうが重要です。
例えば、
・価格負け
・競合負け
・タイミング不一致
・課題認識不足
・提案内容不足など失注理由を整理します。
すると組織の課題が見えてきます。
例えば価格負けが多いなら価値訴求に問題があるかもしれません。
競合負けが多いなら比較資料が不足しているかもしれません。
失注は組織改善のヒントです。
優秀な営業マネジャーほど失注案件を大切にしています。
CRM・SFAを活用する
パイプライン管理を効率化するためにはツール活用も重要です。
代表的なものとして、
・Salesforce
・HubSpot
・Mazrica
・Zoho CRM
・kintoneなどがあります。
ただし導入するだけでは意味がありません。
重要なのは入力率と活用率です。
営業担当者が入力しないCRMは存在しないのと同じです。
まずはシンプルな運用から始めることが成功のポイントです。
パイプライン管理は営業マネジメントの中核である
売上が安定しない組織ほど、
「結果だけ」
を見ています。
一方で成果を出し続ける組織は、
「結果が生まれる過程」
を見ています。
パイプライン管理によって、
・案件を可視化する
・売上を予測する
・課題を発見する
・改善を実行することが可能になります。
営業マネジャーにとってパイプライン管理は単なる案件管理ではありません。
組織の未来を予測し、売上を安定化させるための重要なマネジメント手法なのです。
次章では、営業組織の成長に欠かせない「メンバー育成と1on1マネジメント」について詳しく解説します。
第6章 メンバー育成で成果を出す1on1の進め方
営業マネジャーの仕事として、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが「部下育成」ではないでしょうか。
しかし実際には、
・忙しくて育成の時間が取れない
・何を話せばいいかわからない
・同じことを何度も指摘している
・育てても成果につながらないといった悩みを抱えている営業マネジャーは少なくありません。
特に近年は人材不足の影響もあり、「採用して補う」よりも「今いる人材を戦力化する」ことの重要性が高まっています。
そのため営業組織の競争力は、育成力によって大きく左右されるようになっています。
そして、その育成の中心となるのが1on1です。
本章では、営業組織で成果につながる1on1の進め方について解説します。
なぜ営業育成がうまくいかないのか
営業育成が失敗する原因は意外と共通しています。
最も多いのは、
「教えることが育成だと思っている」
ケースです。
例えば、
・商談ではこう話せ
・もっとヒアリングしろ
・提案数を増やせ
・もっと電話をかけろこうした指示は必要です。
しかし、指示だけでは人は成長しません。
なぜなら本人が納得していないからです。
営業スキルは知識だけで向上するものではありません。
実践し、振り返り、改善することで身につきます。
育成がうまい営業マネジャーほど、一方的に教える時間よりも、相手に考えさせる時間を大切にしています。
1on1の目的を間違えない
近年、多くの企業で1on1が導入されています。
しかし成果につながっていないケースも少なくありません。
理由は目的を間違えているからです。
1on1は、
・進捗確認
・数字報告
・業務連絡を行う場ではありません。
それらは会議や日報で十分です。
1on1の本来の目的は、
「部下の成長を支援すること」
です。
営業マネジャーは評価者である前に支援者でなければなりません。
その意識を持つだけで面談の質は大きく変わります。
効果的な1on1の基本構成
営業組織で成果を出している企業では、1on1の流れがある程度標準化されています。
おすすめの流れは次の4ステップです。
① 現状確認
まずは現状を確認します。
ここで重要なのは数字だけを見ることではありません。
例えば、
・最近どう感じているか
・困っていることはあるか
・順調なことは何かなどを確認します。
営業成績の裏側には必ず心理状態があります。
数字だけを見ていると本当の課題を見落としてしまいます。
② 課題整理
次に課題を明確にします。
例えば、
・アポイント率が低い
・商談化率が低い
・受注率が低いといった問題があった場合、
なぜそうなっているのかを一緒に考えます。
ここで重要なのはマネジャーが答えを決めつけないことです。
本人の考えを引き出すことが大切です。
③ 改善策立案
課題が見えたら改善策を考えます。
例えば、
・ロープレを増やす
・成功者の録音を聞く
・提案資料を改善する
・ヒアリング項目を整理するなどです。
改善策は具体的であるほど実行されやすくなります。
④ 行動設定
最後に行動を決めます。
例えば、
・今週は録音を5件聞く
・毎日20件追加で架電する
・商談前準備シートを作るなどです。
育成は行動が変わって初めて成果につながります。
営業マネジャーは答えを与えすぎない
育成が苦手なマネジャーほど答えを教えたがります。
しかし、それでは部下は育ちません。
例えば、
「なぜ失注したと思う?」
と質問した時、
部下が悩んでいるからといってすぐに答えを教えてしまう。
これは非常にもったいないことです。
考える力は営業力そのものです。
顧客との商談でも、正解が用意されているわけではありません。
だからこそ、自分で考える習慣を身につけさせる必要があります。
成果だけでなく成長を見る
営業は数字の世界です。
そのため成果ばかりに目が向きがちです。
しかし育成では成長を見ることも重要です。
例えば、
・受付突破率が上がった
・ヒアリングが上達した
・提案内容が改善した
・報告内容が具体的になったこれらは将来の成果につながる変化です。
結果だけを評価していると、途中でモチベーションを失う人も出てきます。
特に新人育成では成長過程を評価することが大切です。
ロープレは最強の育成手法
営業育成において最も費用対効果が高い施策のひとつがロープレです。
スポーツ選手が練習なしで試合に出ないのと同じで、営業担当者も練習なしで商談に臨むべきではありません。
ロープレでは、
・受付突破
・アポイント獲得
・ヒアリング
・提案
・クロージングなどを反復できます。
特に効果的なのは録音を活用したロープレです。
実際の商談や架電音声を使うことで改善ポイントが明確になります。
フィードバックは具体的に行う
営業育成でよくある失敗があります。
それは抽象的なフィードバックです。
例えば、
・もっと頑張ろう
・話し方を改善しよう
・ヒアリングを深くしようこれでは何を直せばよいのかわかりません。
一方で、
・質問をあと2回深掘りしよう
・最初の30秒を短くしよう
・担当者名を確認する質問を追加しようであれば改善できます。
育成とは行動変容を促すことです。
そのためには具体性が欠かせません。
育成の仕組み化が重要
営業マネジャーが一人で全員を育成するには限界があります。
組織が大きくなるほど仕組み化が必要になります。
例えば、
・成功録音ライブラリ
・ロープレ制度
・育成マニュアル
・評価シート
・商談チェックリストなどです。
育成を仕組みに落とし込むことで、誰がマネジャーになっても一定水準の教育が可能になります。
育成は最も投資対効果の高いマネジメント業務
営業マネジャーは忙しい仕事です。
だからこそ育成が後回しになりがちです。
しかし長期的に見ると、育成ほど投資対効果の高い仕事はありません。
マネジャーが1件受注するよりも、
部下が継続的に受注できるようになるほうが組織価値は高いからです。
優秀な営業マネジャーは、自分が売ることではなく、チームが売れる状態を作ります。
その中心にあるのが育成です。
そして育成を支える最も重要な仕組みが1on1なのです。
次章では、多くの営業組織で形骸化しがちな「営業会議」を成果創出の場へ変える方法について解説します。
第7章 営業会議を成果につなげる運営方法
営業マネジャーの仕事の中で、多くの時間を占めるもののひとつが営業会議です。
しかし、
「会議ばかり増えている」
「会議をしても何も変わらない」
「数字確認だけで終わる」
と感じている組織は少なくありません。
営業会議は本来、売上を生み出すための重要なマネジメント手法です。
ところが運営方法を間違えると、単なる報告会になってしまいます。
営業担当者にとっても、
「また同じ話をするだけか」
という認識になり、参加意欲も低下していきます。
成果を出している営業組織では、営業会議の目的が明確です。
それは、
「問題を発見し、改善策を決め、行動につなげること」
です。
本章では、営業会議を成果創出の場へ変える具体的な方法を解説します。
なぜ営業会議は機能しなくなるのか
営業会議が形骸化する原因には共通点があります。
最も多いのは、
「報告が目的になっている」
ケースです。
例えば、
・今月の売上は○○万円です
・商談件数は○件です
・案件状況はこのようになっていますといった報告だけで会議が終了します。
もちろん状況共有は必要です。
しかし、それだけでは売上は変わりません。
営業会議の価値は、
「だからどうするのか」
を議論することにあります。
数字を確認するだけならレポートで十分です。
会議でしかできないことに時間を使うべきです。
営業会議の目的を明確にする
まず営業マネジャーが決めるべきなのは会議の目的です。
営業会議には大きく分けて4つの目的があります。
数字を確認する
目標に対してどの程度進捗しているかを確認します。
課題を発見する
数字の裏にある問題を明らかにします。
改善策を議論する
問題解決のための施策を考えます。
行動を決める
誰が何をいつまでに行うかを決定します。
この4つが揃って初めて営業会議は機能します。
報告会になってはいけない理由
営業担当者は会議のために仕事をしているわけではありません。
顧客と向き合い、成果を出すために仕事をしています。
そのため、
・日報で書いた内容を再度報告する
・CRMの内容を読み上げる
・数字を順番に発表するだけの会議は生産性を下げます。
例えば10人で1時間の会議を行えば、
10時間分の人件費が発生しています。
その価値がある会議でなければなりません。
優秀な営業マネジャーほど、
「共有は事前」
「議論は会議」
という考え方をしています。
成果が出る営業会議の基本構成
営業会議は以下の流れがおすすめです。
① KPI確認(10分)
まずは現状確認です。
・売上
・商談数
・提案数
・受注率などを共有します。
ここでは細かな議論は行いません。
事実を確認することが目的です。
② 課題共有(15分)
次に問題点を洗い出します。
例えば、
・アポイント数が減少している
・商談化率が低下している
・失注率が高いなどです。
重要なのは責任追及をしないことです。
問題を見つけることが目的です。
③ 原因分析(15分)
なぜ問題が起きているのかを議論します。
例えば、
・ターゲットがズレている
・競合が増えている
・トークが弱い
・提案内容が刺さっていないなどです。
ここで初めて改善の方向性が見えてきます。
④ アクション決定(10分)
最後に具体的な行動を決めます。
例えば、
・提案資料を改善する
・ロープレを実施する
・成功事例を共有する
・ターゲットを見直すなどです。
営業会議はアクションが決まらなければ意味がありません。
案件レビューを取り入れる
成果を出している営業組織では案件レビューを重視しています。
例えば、
・大型案件
・停滞案件
・失注リスク案件などを取り上げます。
重要なのは、
「報告」
ではなく、
「受注するために何が必要か」
を議論することです。
営業担当者一人では気づけない視点が得られるため、受注率向上にもつながります。
成功事例を共有する
営業組織の成長速度を決めるのは情報共有です。
例えば、
・なぜアポイントが取れたのか
・なぜ受注できたのか
・どんな提案が刺さったのかを共有します。
特に録音や商談動画がある場合は非常に効果的です。
トップ営業のノウハウを組織へ展開できるからです。
成功事例共有は、営業会議の重要なテーマのひとつです。
失敗事例も共有する
成功事例だけでは不十分です。
失敗事例も共有する必要があります。
例えば、
・競合負けした案件
・失注した案件
・商談化しなかった案件などです。
失敗の中には改善のヒントが数多く含まれています。
失敗を隠す文化では組織は成長しません。
失敗から学ぶ文化を作ることが営業マネジャーの役割です。
会議時間は短いほど良い
長時間の会議が成果につながるわけではありません。
むしろ逆です。
集中力は長く続きません。
一般的には、
・週次会議:30〜60分
・月次会議:60〜90分程度が理想です。
長い会議は議論が拡散しやすくなります。
短時間で結論を出す習慣を作りましょう。
会議後の実行管理が重要
営業会議でよくある失敗があります。
それは、
「良い話をして終わる」
ことです。
例えば、
・提案資料を改善する
・ロープレを実施する
・案件レビューを強化すると決まっても実行されなければ意味がありません。
そのため会議では必ず、
・誰が
・何を
・いつまでに行うかを決める必要があります。
会議後の進捗確認まで含めてマネジメントです。
営業会議は組織を強くする場である
営業会議は単なる情報共有の場ではありません。
営業組織を成長させるための重要な仕組みです。
成果を出している企業ほど、
・数字を見る
・課題を見つける
・改善策を考える
・行動を決めるというサイクルが徹底されています。
営業会議の質は、そのまま営業組織の質につながります。
営業マネジャーは会議を管理業務として捉えるのではなく、売上を創出するための戦略的な場として設計する必要があります。
次章では、営業マネジメントをさらに高度化するために欠かせない「営業データ活用」について詳しく解説します。
第8章 営業データ活用がマネジメントを変える
営業マネジメントの世界では長年、
「経験と勘」
が重視されてきました。
もちろん営業経験は重要です。
しかし市場環境が複雑化した現在、経験だけで組織を運営することは難しくなっています。
例えば、
・案件数が増加している
・顧客接点が多様化している
・営業担当者が増えている
・商材が複雑化しているといった状況では、感覚だけでは正しい判断ができません。
そこで重要になるのが営業データです。
成果を出している営業組織ほど、数字を活用して意思決定を行っています。
営業データは単なる報告資料ではありません。
組織の課題を発見し、改善し、成果を再現するための武器です。
本章では営業データ活用の考え方と実践方法について解説します。
なぜ営業データ活用が重要なのか
営業マネジャーが抱える問題の多くは、
「現状が正しく見えていない」
ことから始まります。
例えば、
・売上がなぜ落ちたのかわからない
・誰に課題があるのかわからない
・改善施策の効果が見えないという状態です。
データ活用が進んでいない組織では、
「たぶんこうだろう」
という仮説で判断することになります。
しかし営業活動には多くの要素が存在します。
・ターゲット
・トーク
・提案内容
・フォロー回数
・競合状況などです。
感覚だけで原因を特定することは困難です。
だからこそデータが必要なのです。
CRM・SFAを導入しても成果が出ない理由
営業DXの流れを受けて、多くの企業がCRMやSFAを導入しています。
しかし、
「導入したのに成果が出ない」
という声も少なくありません。
その理由はシンプルです。
入力が目的になっているからです。
例えば、
・商談情報を入力する
・活動履歴を登録する
・案件情報を更新するだけで終わっているケースです。
これではデータが蓄積されるだけで活用されません。
重要なのは、
「入力したデータをどう改善に活かすか」
です。
ツールは目的ではなく手段です。
営業マネジャーはデータ活用の仕組みまで設計しなければなりません。
営業マネジャーが毎日確認すべき数字
営業データは無限にあります。
だからこそ重要な数字に絞る必要があります。
まず毎日確認したい指標は以下です。
活動量
・架電数
・メール送信数
・訪問数
・商談数などです。
活動量は営業成果の土台になります。
まず行動が足りているかを確認します。
商談数
営業活動の入口となる数字です。
商談数が減少している場合、将来の売上にも影響します。
早期発見が重要です。
提案件数
商談から提案へ進んだ件数です。
ここが低い場合、ヒアリングや案件化に課題がある可能性があります。
受注件数
最終成果となる指標です。
ただし単独で見るのではなく、他の数字と合わせて確認することが重要です。
週次で確認したい指標
週単位では質の指標を見ます。
商談化率
接触した顧客のうち何%が商談へ進んだか。
ターゲティングやトーク品質を評価できます。
提案率
商談から提案まで進んだ割合です。
営業担当者のヒアリング力や案件選定力が見えてきます。
受注率
提案から受注までの割合です。
営業力を測る重要指標のひとつです。
失注率
受注率だけでなく失注率も確認します。
改善余地を把握できるからです。
月次で確認したい経営指標
営業マネジャーは現場だけでなく経営視点も必要です。
そのため月次では以下の数字も確認します。
売上
最終成果です。
平均受注単価
顧客単価の変化を確認します。
顧客獲得単価(CPA)
マーケティングとの連携にも重要です。
営業生産性
営業一人あたりの売上です。
組織効率を把握できます。
ダッシュボードで可視化する
データ活用を成功させるポイントは可視化です。
数字が見えなければ改善もできません。
例えば、
・営業担当者別
・チーム別
・案件別
・商材別で数字を一覧表示します。
営業マネジャーは一目で状況を把握できるようになります。
最近では、
・Salesforce
・HubSpot
・Mazrica
・Google Looker Studioなどを利用する企業も増えています。
ダッシュボードは現代の営業マネジメントに欠かせない存在です。
データで育成課題を見つける
営業データは売上管理だけに使うものではありません。
育成にも活用できます。
例えば、
Aさん
・商談化率は高い
・受注率が低い場合はクロージングに課題があるかもしれません。
一方、
Bさん
・架電数は多い
・商談化率が低い場合はトークやターゲット設定に課題がある可能性があります。
感覚で指導するのではなく、数字をもとに育成することが重要です。
AIが営業マネジメントを変え始めている
近年はAI活用も進んでいます。
例えば、
・商談録音の文字起こし
・会話分析
・感情分析
・案件予測
・失注要因分析などです。
以前は営業マネジャーが録音を聞きながら分析していた作業を、AIが支援できるようになっています。
今後はさらに、
・受注確率予測
・最適なアプローチ提案
・営業活動の優先順位付けなども一般化していくでしょう。
営業マネジャーはAIに仕事を奪われるわけではありません。
むしろAIを活用することで、より高度なマネジメントへ集中できるようになります。
データ活用で陥りやすい失敗
営業データ活用には注意点もあります。
それは数字だけを見ることです。
例えば、
・架電数だけ追う
・商談数だけ追う
・受注率だけ追うといった状態です。
数字はあくまで現象です。
数字の背景には必ず人間の行動があります。
そのため、
「なぜそうなったのか」
を考えることが重要です。
データと現場感覚を組み合わせて初めて正しい判断ができます。
データ活用できる組織が強い営業組織になる
営業組織の差は、データ活用力の差と言っても過言ではありません。
成果を出している営業マネジャーは、
・感覚だけで判断しない
・数字から課題を発見する
・改善施策を検証する
・再現性を高めるというサイクルを回しています。
営業データは管理のために存在するのではありません。
組織を成長させるために存在します。
数字を味方につけた営業組織は強い。
これは今後ますます重要になる考え方です。
次章では、営業生産性を飛躍的に向上させる「営業組織の分業化」について解説します。
第9章 営業組織の分業化が成果を伸ばす理由
営業マネジャーの重要な役割のひとつが、生産性の高い営業体制を構築することです。
しかし、多くの企業では今でも営業担当者がすべての工程を担当しています。
例えば、
・リスト作成
・新規開拓
・アポイント獲得
・商談
・提案
・クロージング
・既存顧客フォローまでを一人で行うケースです。
もちろん少人数の企業では必要な場合もあります。
しかし組織が成長し、売上規模が拡大するにつれて、この方法には限界が見えてきます。
近年、成果を出している営業組織の多くが採用しているのが営業の分業化です。
営業プロセスを役割ごとに分け、それぞれの専門性を高めることで、組織全体の成果を最大化する考え方です。
本章では営業組織の分業化がなぜ成果向上につながるのかを解説します。
一人ですべてを担当する営業の限界
営業担当者には限られた時間しかありません。
仮に1日8時間働くとしても、
・顧客リスト作成
・架電
・メール送信
・商談
・提案書作成
・案件管理をすべて高いレベルで行うことは簡単ではありません。
結果として、
・新規開拓が不足する
・フォローが遅れる
・提案準備が不十分になるといった問題が発生します。
さらに営業担当者ごとの得意不得意もあります。
例えば、
・新規開拓は得意だが商談は苦手
・商談は得意だがテレアポは苦手
・既存顧客対応は得意だが新規営業は苦手などです。
すべてを一人で担当させることは、必ずしも効率的ではありません。
分業化が進んだ背景
営業の分業化が進んだ背景にはいくつかの理由があります。
まず顧客の購買行動が変化したことです。
以前は営業担当者が最初から最後まで顧客を担当することが一般的でした。
しかし現在は、
・Web検索
・SNS
・比較サイト
・口コミなどによって顧客自身が情報収集を行います。
営業担当者が関与する前に、すでに一定の検討が進んでいるケースも増えています。
また、人材不足によって営業リソースの最適化が求められるようになりました。
限られた人員で成果を最大化するためには、役割分担が必要になったのです。
インサイドセールスの役割
営業分業化の代表例がインサイドセールスです。
インサイドセールスは主に、
・見込み客への接触
・課題ヒアリング
・アポイント獲得
・案件育成を担当します。
電話やオンラインを活用しながら顧客との接点を作る役割です。
営業担当者が商談に集中できる環境を作ることで、生産性向上につながります。
例えば、
商談担当者が1日に5件しか商談できない場合でも、
インサイドセールスが安定して商談機会を供給すれば、営業効率は大きく改善します。
フィールドセールスの役割
フィールドセールスは商談以降を担当します。
主な業務は、
・課題ヒアリング
・提案
・見積提出
・クロージングです。
顧客との信頼関係構築や課題解決提案が求められるため、高度な営業スキルが必要になります。
もし商談担当者がアポイント獲得にも時間を使っている場合、本来発揮すべき能力が分散してしまいます。
分業化によって商談や提案に集中できる環境を作ることが重要です。
カスタマーサクセスの役割
近年は受注後の業務も専門化が進んでいます。
その中心となるのがカスタマーサクセスです。
主な役割は、
・導入支援
・利用促進
・契約継続
・アップセル
・クロスセルなどです。
新規顧客獲得だけではなく、既存顧客から継続的に売上を生み出すことが重視されるようになっています。
営業担当者が受注後対応まで抱えると、新規営業活動が停滞しやすくなります。
そのため役割分担が重要になるのです。
分業化によって得られるメリット
営業組織を分業化することで、さまざまなメリットが生まれます。
専門性が高まる
特定業務に集中できるためスキル向上が早くなります。
例えば、
アポイント獲得専門
と
営業工程すべて担当
では経験量に大きな差が生まれます。
生産性が向上する
営業担当者が最も価値を発揮できる業務へ集中できます。
例えば、
高単価商材を扱う営業担当者がテレアポに多くの時間を使うのは非効率な場合があります。
教育しやすくなる
役割ごとに育成できるため教育期間を短縮できます。
営業工程すべてを教えるよりも、
まずアポイント獲得
次に商談
という形のほうが習得しやすくなります。
数字管理がしやすくなる
役割ごとのKPIが明確になります。
例えば、
インサイドセールス
・接触数
・商談化率フィールドセールス
・提案率
・受注率などです。
改善ポイントも見つけやすくなります。
分業化にも注意点がある
もちろん分業化には課題もあります。
最も多いのは部門間連携です。
例えば、
・アポイントの質が悪い
・商談担当者が不満を持つ
・情報共有が不足するといった問題です。
そのため営業マネジャーには、
・共通KPIの設定
・定期的な情報共有
・成功事例共有などが求められます。
分業化は組織を分断するためではなく、組織全体の成果を高めるために行うものです。
外部リソース活用も選択肢になる
営業組織の分業化を進める際、必ずしもすべてを内製化する必要はありません。
例えば、
・リスト作成
・テレアポ
・インサイドセールス
・営業事務などは外部リソースを活用する企業も増えています。
特に営業マネジャーが悩みやすいのが、
「商談担当者がアポイント獲得に追われている」
状態です。
この場合、新規開拓部分を外部へ委託することで、営業担当者は提案やクロージングへ集中できます。
重要なのは、
内製か外注か
ではなく、
どの体制が最も成果を生み出すか
という視点です。
分業化は営業組織を次のステージへ進める
営業組織が一定規模を超えると、個人の頑張りだけでは成果を伸ばせなくなります。
そこで必要になるのが役割分担です。
・インサイドセールス
・フィールドセールス
・カスタマーサクセスといった役割を明確にし、それぞれの専門性を高めることで、営業生産性は大きく向上します。
営業マネジャーには、
「誰が何を担当すれば最も成果が出るか」
を設計する視点が求められます。
そして、その設計こそが強い営業組織を作る重要な要素なのです。
次章では、営業組織の土台となる「売れる営業文化の作り方」について解説します。
第10章 売れる営業文化をつくるマネジャーの共通点
営業戦略を整備し、KPIを設定し、CRMを導入しても成果が出ない組織があります。
一方で、特別な仕組みがなくても高い成果を維持している組織もあります。
この違いを生み出しているのが営業文化です。
営業文化とは、
「この組織では何が評価されるのか」
「どのような行動が当たり前なのか」
という組織全体の価値観や行動基準のことです。
営業組織は数字で動く集団ですが、人が動かしている組織でもあります。
だからこそ、文化が成果に大きな影響を与えるのです。
本章では、売れる営業組織に共通する文化と、それを作る営業マネジャーの特徴について解説します。
心理的安全性を高める
近年、多くの企業で注目されているのが心理的安全性です。
心理的安全性とは、
「自分の意見を安心して発言できる状態」
を指します。
営業組織においても非常に重要な要素です。
例えば、
・失注を報告しづらい
・質問すると怒られる
・失敗すると責められるという環境では、本当の問題が表面化しません。
結果として改善も進まなくなります。
一方で、
・失敗事例を共有できる
・相談しやすい
・質問しやすいという組織では成長スピードが速くなります。
営業マネジャーは、
「失敗を隠す組織」
ではなく、
「失敗から学ぶ組織」
を目指す必要があります。
成功体験を共有する
売れる営業組織では成功が個人のものではありません。
組織全体の財産として共有されます。
例えば、
・アポイント獲得の成功事例
・大型案件の受注事例
・競合対策の成功事例
・商談録音などです。
成果を出している営業担当者のノウハウが共有されれば、組織全体のレベルが上がります。
しかし実際には、
「トップ営業しか知らない」
というケースも少なくありません。
営業マネジャーは成功事例を言語化し、横展開する仕組みを作る必要があります。
チャレンジを評価する
営業活動には失敗がつきものです。
特に新規開拓営業では、
・断られる
・商談化しない
・失注することが日常的に起こります。
そのため結果だけを評価すると、
営業担当者は挑戦しなくなります。
例えば、
・新しい業界へアプローチする
・新しいトークを試す
・新しい提案方法を実践するといった行動が減少します。
優秀な営業マネジャーは結果だけでなく、
「良い挑戦」
も評価します。
挑戦が増える組織は成長します。
挑戦がなくなった組織は停滞します。
数字と人の両方を見る
営業マネジャーは数字を見る仕事です。
しかし数字だけを見ていては組織は育ちません。
例えば、
同じ受注率が低い営業担当者でも、
・経験不足なのか
・知識不足なのか
・自信不足なのかによって対応は変わります。
数字は現象です。
原因は人の中にあります。
優秀な営業マネジャーほど、
数字を見る力
と
人を見る力
の両方を持っています。
数字だけで判断するのでもなく、感情だけで判断するのでもありません。
両者をバランスよく見ることが重要です。
助け合いが生まれる組織を作る
営業組織では競争も必要です。
しかし競争だけでは強い組織になりません。
例えば、
・案件情報を共有しない
・ノウハウを隠す
・新人を助けないという状態では組織全体の成長が止まります。
売れる営業組織では、
・成功事例を共有する
・ロープレに協力する
・新人育成を手伝うといった文化があります。
営業マネジャーは個人プレーを促進するのではなく、チームプレーを促進する必要があります。
評価制度が文化を作る
組織文化は自然に生まれるものではありません。
評価制度によって形成されます。
例えば、
売上だけを評価する組織では、
売上だけを追う文化になります。
一方で、
・情報共有
・育成協力
・改善提案なども評価対象にすると、組織行動が変わります。
人は評価される行動を繰り返します。
だからこそ営業マネジャーは、
「どんな組織にしたいのか」
を考えながら評価制度を設計する必要があります。
マネジャー自身が文化を体現する
組織文化は言葉だけでは作れません。
営業マネジャー自身の行動が大きな影響を与えます。
例えば、
失敗を責めるマネジャーの下では失敗を隠す文化が生まれます。
成功事例を共有するマネジャーの下では共有文化が生まれます。
学び続けるマネジャーの下では学習文化が生まれます。
組織はマネジャーの鏡です。
営業マネジャーが求める行動を自ら実践することが重要です。
自走する営業組織を目指す
営業マネジャーの理想は、
「自分がいなくても成果が出る組織」
を作ることです。
例えば、
・課題を自ら発見する
・改善案を考える
・行動を起こす
・結果を振り返るというサイクルが現場で回る状態です。
マネジャーが毎回指示を出さなければ動かない組織は成長に限界があります。
営業担当者一人ひとりが主体的に行動する組織こそ強い営業組織です。
売れる組織は文化によって作られる
営業組織の成果は、
戦略 × 仕組み × 文化
によって決まります。
多くの企業は戦略や仕組みに注目します。
しかし長期的な競争力を決めるのは文化です。
・心理的安全性
・情報共有
・挑戦
・成長支援
・チームワークこうした文化が根付いている組織は強くなります。
営業マネジャーの仕事は数字を管理することだけではありません。
成果を生み出す文化を育てることでもあります。
そして、その文化こそが営業組織の最大の資産になるのです。
次章では、多くの営業マネジャーが陥りがちな「失敗パターン」について具体的に解説します。
第11章 営業マネジャーが陥りやすい失敗パターン10選
営業マネジャーは組織の成果を左右する重要なポジションです。
しかし、営業経験が豊富だからといって優れたマネジャーになれるとは限りません。
むしろ、トップ営業出身者ほどマネジメントで苦労するケースも少なくありません。
なぜなら、
「自分が売れること」
と
「チームが売れること」
はまったく別の能力だからです。
実際、多くの営業組織では似たような失敗が繰り返されています。
ここでは営業マネジャーが陥りやすい代表的な失敗パターンを紹介します。
自社の状況と照らし合わせながら確認してみてください。
① 自分で売ろうとしてしまう
最も多い失敗がこれです。
売上が苦しくなると、
「自分が商談に出よう」
「自分がクロージングしよう」
となってしまいます。
短期的には数字が改善するかもしれません。
しかし長期的には組織が育ちません。
マネジャーが売上を作る組織ではなく、
メンバーが売上を作る組織
を目指す必要があります。
② 数字だけで評価する
営業は数字の世界です。
しかし数字だけを見るマネジメントには限界があります。
例えば、
・成長している新人
・挑戦しているメンバー
・改善努力を続けている人が評価されない組織ではモチベーションが低下します。
結果だけでなく、
・行動
・成長
・取り組みも評価することが重要です。
③ KPIが多すぎる
管理を徹底しようとすると、
・架電数
・接続率
・受付突破率
・商談率
・提案率
・受注率
・失注率など大量の数字を追いかけたくなります。
しかし管理項目が多すぎると現場は疲弊します。
本当に重要な指標に絞ることが大切です。
一般的には3〜5項目程度が理想です。
④ 会議が長い
営業組織でよくあるのが会議の肥大化です。
例えば、
・毎週2時間
・毎月半日といった会議が当たり前になっている組織もあります。
しかし営業担当者の最も価値ある時間は顧客と向き合う時間です。
会議は短く、目的を明確にし、アクションを決める場にしなければなりません。
⑤ ロープレを軽視する
スポーツ選手が練習なしで試合に出ないように、営業担当者も練習が必要です。
しかし現場では、
「忙しいからロープレは後回し」
になりがちです。
その結果、
・受付突破できない
・ヒアリングが浅い
・提案力が弱いといった問題が改善されません。
営業力向上には継続的なロープレが不可欠です。
⑥ 成功事例が共有されない
トップ営業だけが成果を出している組織には共通点があります。
成功事例が共有されていないのです。
例えば、
・どんなトークを使ったのか
・なぜ受注できたのか
・何が決め手だったのかがブラックボックスになっています。
営業マネジャーは成功事例を組織の資産へ変える役割を担っています。
⑦ 失注分析をしない
営業会議では受注案件ばかりが話題になります。
しかし改善につながるのは失注案件です。
例えば、
・価格が原因だったのか
・競合が原因だったのか
・提案内容が原因だったのかを分析することで改善点が見えてきます。
失注分析をしない組織は同じ失敗を繰り返します。
⑧ 育成を後回しにする
営業マネジャーは忙しい仕事です。
そのため、
・商談対応
・案件管理
・会議を優先し、育成が後回しになりがちです。
しかし長期的に見ると育成こそ最も重要な仕事です。
部下が成長すれば組織全体の成果が向上します。
育成を後回しにすることは、未来の売上を後回しにすることと同じです。
⑨ 現場の声を聞かない
マネジャーになると、
・数字
・レポート
・会議資料を見る時間が増えます。
しかし現場から離れすぎると実態が見えなくなります。
例えば、
・顧客の反応
・競合状況
・営業担当者の悩みなどは数字だけでは把握できません。
現場の声を聞き続けることが重要です。
⑩ 精神論に頼る
最後に最も注意したいのが精神論です。
例えば、
・もっと頑張れ
・気合を入れろ
・根性が足りないという指導です。
短期的には効果があるかもしれません。
しかし組織は改善しません。
本当に必要なのは、
・仕組み
・教育
・データ
・プロセス改善です。
営業マネジャーは精神論ではなく再現性で成果を作る必要があります。
失敗するマネジャーと成果を出すマネジャーの違い
ここまで紹介した失敗パターンには共通点があります。
それは、
「自分で何とかしようとしている」
ことです。
一方で成果を出す営業マネジャーは、
・仕組みを作る
・人を育てる
・数字で判断する
・組織で成果を出すことに注力しています。
つまり、
プレイヤー思考
ではなく、
組織思考
を持っているのです。
営業マネジメントは仕組みづくりである
営業マネジャーの仕事は、
「売ること」
ではありません。
「売れる組織を作ること」
です。
そのためには、
・KPI設計
・育成
・会議運営
・データ活用
・文化形成などを継続的に改善する必要があります。
今回紹介した失敗パターンを避けるだけでも、営業組織は大きく変わります。
営業マネジャーが変われば組織は変わる。
組織が変われば売上は変わる。
これは多くの企業が証明してきた事実です。
次章では本記事の総まとめとして、これからの時代に求められる営業組織のあり方と、営業代行・テレアポ代行など外部リソース活用の考え方について解説します。
第12章 営業マネジメントの未来と外部リソース活用
営業マネジメントは今、大きな転換期を迎えています。
かつては優秀な営業担当者を増やすことが営業組織強化の中心でした。
しかし現在は、
・人材不足
・採用難
・顧客ニーズの多様化
・営業プロセスの複雑化
・DXやAIの進展などによって、従来のやり方だけでは成果を維持することが難しくなっています。
そのため営業マネジャーには、
「個人の営業力」
ではなく、
「組織の営業力」
を高める視点が求められています。
これからの営業組織に求められるもの
本記事で解説してきたように、強い営業組織には共通点があります。
・再現性のある営業プロセス
・明確なKPI設計
・継続的な育成体制
・データに基づく意思決定
・成功事例の共有
・心理的安全性の高い組織文化これらが整っている組織は、特定のエース営業に依存せず成果を出し続けることができます。
逆に言えば、営業担当者の個人能力だけに依存する組織は、退職や市場変化の影響を大きく受けることになります。
営業マネジャーの役割は、売上を管理することではありません。
売上が生まれ続ける仕組みを構築することです。
営業マネジャーが抱える現実的な課題
とはいえ、現場では理想通りに進まないことも多いでしょう。
例えば、
・営業担当者が不足している
・新規開拓まで手が回らない
・育成の時間が確保できない
・アポイント数が不足している
・商談担当者がテレアポに追われているといった課題は多くの企業で発生しています。
営業マネジャーは日々の業務に追われながら、組織改善も進めなければなりません。
その結果、本来取り組むべきマネジメント業務に十分な時間を割けなくなるケースも少なくありません。
外部リソースを活用するという選択肢
こうした課題を解決する方法のひとつが外部リソースの活用です。
近年は営業活動の一部を外部パートナーへ委託する企業も増えています。
例えば、
・営業リスト作成
・テレアポ
・インサイドセールス
・リード獲得
・商談設定などです。
すべてを内製化することが必ずしも正解とは限りません。
重要なのは、自社の営業担当者が最も価値を発揮できる業務へ集中できる体制を作ることです。
例えば、高い提案力を持つ営業担当者がアポイント獲得に多くの時間を使っているのであれば、その部分を見直す余地があるかもしれません。
営業代行・テレアポ代行を活用するメリット
営業代行やテレアポ代行は単なる人手不足対策ではありません。
営業組織全体の生産性を高める手段として活用できます。
例えば、
・新規開拓の母数を増やせる
・商談担当者が提案活動へ集中できる
・営業組織の立ち上げを加速できる
・採用リスクを抑えられる
・短期間で営業活動を開始できるといったメリットがあります。
もちろんすべての企業に必要というわけではありません。
しかし、
「営業マネジャーが本来やるべき仕事に集中できない」
状態であれば、一度検討してみる価値はあるでしょう。
※営業代行に関する詳細はこちらでご案内しております。
※テレアポ代行に関する詳細はこちらでご案内しております。
まとめ
営業チームが成果を出せない原因は、必ずしも営業担当者個人にあるとは限りません。
むしろ、
・KPI設計
・案件管理
・育成体制
・情報共有
・組織文化など、マネジメントの仕組みに原因があるケースが少なくありません。
これからの営業マネジャーに求められるのは、
「自分が売ること」
ではなく、
「チームが売れる状態を作ること」
です。
再現性のある営業プロセスを構築し、数字に基づいて改善を行い、人材を育成し続けることで、営業組織は着実に強くなります。
そして必要に応じて営業代行やテレアポ代行などの外部リソースも活用しながら、自社にとって最適な営業体制を構築していくことが重要です。
営業マネジャーの役割は管理者ではありません。
成果を生み出し続ける組織の設計者なのです。