採用・研修
このページでは、テレアポを内製される方向けに対して、
1.アポインターの採用方法
2.アポインターの面接方法
3.アポインターの研修方法
の3点に関してお伝えいたします。
1. アポインターの採用方法
アポインターの採用方法には3点あります。
▶ 採用の3つの手段
手段 | 詳細 |
①媒体 | a. インターネット b. 紙 |
②紹介、派遣 | 人材サービス会社の利用 |
③リファラル | 友人、知人経由の紹介 |
①媒体
a.インターネット
インターネットの各種媒体に掲載する方法です。
期間掲載型と成果報酬型の2つに大別されます。
〇期間掲載型
1週間、2週間などの定められた期間に応じて料金が定まっています。
〇成果報酬型
広告がクリックされた回数に応じて料金が発生したり、人が採用できたときにのみ人数に応じて料金が発生するタイプがあります。
当社としては、クリックベースで料金が発生するリクルート社運営の「Indeed」は非常にお勧めだと思います。期間掲載型に比較して非常に低コストで実際にアポインターが採用できております。期間掲載型の広告の数分の1で採用が可能になるケースも多々あります。
b.紙
主婦層をターゲットとして、地方都市などで採用をお考えの場合は、効果的な手法です。
いわゆる昔ながらの折込広告ですが、まだまだ地方では採用手段として有効です
②紹介、派遣
人材サービス会社を利用する方法です。
一般的には年収の30%前後を支払うケースが大半です。
受電対応のコールセンターが人材会社を利用するのはよくありますが、一般的にはある程度まとまった数の採用が前提になりますので、利用のハードルはかなり高いのが現実です。
③リファラル
昨今、注目を集めている採用手法ですが、簡単に言えば、スタッフに知り合いを紹介してもらう方法です。
メリットは2点あります。
・採用コストが抑えられる
お礼金を出すとしても、一般的に数万円~5万円程度です。
既存の採用手段に比べてコストが抑えられる可能性があります。
・勤務が続く可能性が高い
ほかの採用手段に比較して、勤務が長続きする可能性があります。
リファラル採用をする場合は、ただ、知り合いの紹介を依頼するだけではなく、「営業の経験者」の知り合いを依頼するなど、条件をつけることをお勧めします。そうでないと、インセンティブ目当ての紹介ばかりが増えてしまう恐れがあるからです。
2. アポインターの面接方法
一般的にはアポインターの離職率は高いといわれています。
その理由は特別な資格が必要なく、アルバイトでも始めることができるという敷居の低さにあります。
したがって、面接時に適性を見抜くことは非常に重要になります。
アポインターとしての最重要な適性はいわゆる“営業トーク”がうまいことでも愛想がいいことでもありません。
重要な適性は、下記の3点になります。
▶アポインターに求められる3つの適性
適性 | 詳細 |
理解する力 | 何が重要であって何が重要でないかを分別する能力 |
対応する力 | 相手にあわせて柔軟に話すことを変化させる能力 |
忍耐する力 | 電話をかけ続けるという単純さに耐えうる能力 |
この適性を調べるためには、主に3つの質問が有効です。
▶面接時に有効な3つの質問
概要 | 詳細 |
①理解する力をチェックする質問 | ロジカルに説明ができるかの確認 |
②対応する力をチェックする質問 | 前職などにおける課題とその対応方法などの確認 |
③忍耐する力をチェックする質問 | 応募動機の確認 |
①理解力をチェックする質問
筋道を立てて説明できるか、をチェックします。一例をご案内します。
Q1:駅からあなたの家までの行き方を説明して下さい |
A1(回答の一例): 私の駅の最寄はXX駅です。駅から家に向かうまでには北口の大通りを直進してたった2つの角を曲がるだけです。 1つ目の角はXX、二つ目の角はXXとなります。2つ目の角を西に曲がって30Mが私の家です |
Q2:「1週間」について説明して下さい |
A2(回答の一例): 1週間は7つの曜日から構成されます。具体的には月、火、水、木、金、土、日です。 月~金曜日は平日と呼ばれ、一般的には働く日とされています。土、日は休日と呼ばれ、一般的には体を休める日とされています |
②対応力をチェックする質問
前職などの課題とその対応方法を聞く質問です。
Q1:前職の営業経験について教えて下さい。また、その際感じていた課題とその対応について教えて下さい。 |
A1(回答の一例): 前職では個人向けの回線のテレアポをやっていました。課題としては、アポ率が日でバラバラでなかなか安定しないことでした。 対策としては、回線向けのテレアポはトークがほぼ同じなので、トークを導入、紹介、クロージングと3部分に分けて、どの部分で電話が終わったのか、をデータ化し、その理由を分析しました。 |
③忍耐力をチェックする質問
忍耐強さを言葉だけで判断することは困難ですが、動機が明確な方は非常に長続きする傾向があります。
Q1:応募の動機を教えて下さい |
A1(回答の一例): ・主婦をしていて毎月の収入を増やしたい ・役者やバンドマンといった勤務日が変則的な仕事をしていて、両立可能な仕事を探している (この業界はダブルワークの方が非常に多いです。本業を支える副業を探している時点で動機は明確だといえます) ・社員として就職するまでの“つなぎ” |
たとえ一定期間の就業と決まっていても、動機が不明確な方よりは長続きする可能性が高いです。
①、②、③のすべてを満たす方は困難かもしれません。
ただし、面接時にはどうしても人当たりのいい人を‘’なんとなく‘’の判断で採用してしまいがちです。
一般的な人当たりや接しやすさを見るのではなく、採用の判断に迷ったときは明確な基準に立ち返って決定して下さい。後々の検証にもつながります。
3. アポインターの研修方法
アポインターの研修には3つのステップがあります。
▶アポインターの研修の3ステップ
概要 | 詳細 |
①事務的知識の研修 |
a.スケジュールの共有方法 b.CTIの使い方 c.「報連相」の共有 |
②サービス知識の研修 | 機能、価格、競合情報などの共有 |
③実践&改善 | トークスクリプトの共有と架電の実践 |
①事務的知識の研修
事務的な知識の共有です。
a.スケジュールの共有方法
使用しているグループウェアなどを用いたアポイントの設定、共有の仕方です。
〇移動時間
次のアポイントまでの時間を共通して設定おくと効率よく営業できます。
〇遠隔地への営業を行う場合
遠方へ営業を行う際、なるべく効率よくアポイントを設定したいものです。アポインター間で訪問先の住所、移動時間などを考えて設定するよう注意して下さい。
〇アポイントが混みそうなとき
商談の開始時間を9時/11時/13時/15時/17時開始など、開始時間を予め設定することも有効です。
〇ウェブ商談
ウェブ商談は移動時間がなく、時間いっぱいに詰めてアポイントを入れることも可能です。
〇禁止日
アポイントを入れたくない日は早め早めにスケジューラーに入れ、共有してください。
b.CTIの使い方
架電に使用するソフトウェア(CTIとよびます)の使用方法です。
一般的にどのソフトウェアでもメモなどの情報を残すことができ、情報が後々、最大の財産となります。
何を情報として残すのか、利用するのかを予め決めて下さい。
一例)br
・予算の策定日/来季予算の策定に取り掛かる日
・担当者、部署名
・類似サービス利用の有無
・ニーズの度合い
c.「報連相」の共有
最重要なものが「相談」です。
電話掛けをしていると、アポインターはしばしば判断に迷うことがあります。
一例)
・相手が決裁権を持っているのか、持っていないのか、の判断がつかない
・営業が訪問可能な時間“外”での訪問を希望されている
・類似のサービスを導入しているものの、興味は示していただいている
・・・
このようなとき、誰に相談すべきなのか、あるいは、どこから相談すべきなのか(=どこから一人で判断してはないけないのか)、を事前に明らかにおくことで現場の混乱を防ぐことができます。
②サービス知識の研修
サービス、プロダクトに関する知識です。
〇機能、価格面など
サービスの機能、特徴、価格などを共有します。
機能や料金体系が複雑な場合は、中心になる部分をシンプルに共有して下さい。
架電時に事細かに機能、価格に関して聞かれることはほとんどありません。
そのため、最初から網羅的に知識を共有する必要はありません。
〇競合情報
営業上バッティングする可能性が高い企業については、企業名、切り返し方法などを共有します。
たとえば、料金的に強みを持っていたり、競合にはない機能、特徴を持っていたり、特典、キャンペーンなどをしている、などです。
③実践&改善
トークスクリプトの共有を行います。
一般的に通信商材などのC向け商材などであれば、比較検討の軸が料金、スペック面に限定されてくるのでトークスクリプトをアポインターによって大きく変更する必要はないでしょう。
ただし、B向けの商材であれば、十把一絡げに紋切り型のスクリプトを話すことで結果的にアポイント率を大きく下げることにもなりかねません。
スクリプトの大枠を共有しつつ、一定の時間ごとに部内でMTGを繰り返して知識の平準化と共有を図って下さい。